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糖質は大事な栄養素だからこそ、食べる必要はないのです。

我々の体は様々な物質を栄養成分として利用しています。

それらで体を作ったり、細胞を機能させるエネルギーを得たりします。

だから、絶食したら、やがて、生命活動は停止します。

(・・・ふつうはね。そうでないと主張するインドの聖人もいたりしますが)


で、体のために必要な栄養素、特に重要な栄養素ほど、我々はたいして食べなくて済むのです。

なんでか?

ちょっと考えてみればわかります。

糖質もそういう栄養素の一つです、食べて摂取する必要はないのです。





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糖質って、脳のエネルギーとしてとても重要な栄養成分です。

それはまちがいありません。

ケトン体がいくら代替してくれるといっても、ケトン体が脳をサポートできるのは目いっぱい頑張って30%程度だと言われます。


geturinさんにご指摘いただきましたが、30%程度というのは3日程度の絶食時の話で、40日間の絶食時には(つまり筋肉を使い尽くして筋肉を用いた糖新生ができなくなった状態では)70%近くまでケトン体が利用されるという計算になるようです。この話で言いたかったこととは関係のない話なのですが、正確ではない記載をしてご迷惑をおかけしました。

残りはやはり、血中のブドウ糖が必要なのです。

ブドウ糖が一定濃度存在しないと、脳はうまく機能しませんし、ミトコンドリアを失った赤血球などは全く機能しません。

血糖値が一定以上ないと、脳細胞も働かないし、赤血球も死んでしまいます。


さて、そんなに大事な糖質ですから

「毎食50~60%の糖質を食べないと脳が働かなくなってしまいます、命にかかわります!」

と、京都大学の某先生なんかは筋肉を誇示しながら世界一受けたい授業で熱弁しておられましたね。


んじゃあ、農耕文明が起こる以前の人類は果実の実る秋以外は脳が働かなくてぼーっとしてたでありますかあ?

笑っちゃいますよねえ。


逆なんですよ。

脳や赤血球にとってとても大事な栄養成分だからこそ、

われわれは食べ続けなくても大丈夫なんです。

食事から糖質を摂取しなくても、ほかに食べたたんぱく質や脂肪を使って糖質を生み出せるように、我々の体は設定されています。


大事な栄養素は、そのほとんどを我々が自分自身の体の中で作る仕組みになっているのです。


糖質は、肝臓や腎臓での糖新生というプロセスで作るのです。

でも、糖質だけじゃないですよ、

細胞膜やホルモン産生に必須のコレステロールも、我々の体はその80%を肝臓などで合成します。

(原料は糖質ね)

尿酸だって、ビタミンCを作れなくなった霊長類にとっては、ビタミンCに代わる大事な抗酸化物質ですから、分解されないように維持しています。

(尿酸オキシターゼという尿酸を分解してアラントインにする酵素活性を我々は失っています。)


糖質も、コレステロールも、尿酸も

大事なものは我々の体の中で作られ、適正濃度に維持されるシステムが備わっているのです。

ライオンなどの肉食獣がビタミンCを体内で合成できるように(人間は植物から摂取できます)

線虫などの下等生物がω3脂肪酸を体内で合成できるように(大きな生き物はほかの生き物や腸内細菌から摂取できます)

人間は糖質なんて食べなくても大丈夫なのです。


それを食事から常に摂取しなければならないとしたら、天候不順になるだけで人類は簡単に絶滅です。

「糖質を50%~60%食べないとダメだ!」としたら、こんなに繁栄できてるわけがないでしょ笑)。

そう考えてみれば、糖質を食べないと体に悪いという主張の根拠なんて、きわめて薄弱であることがよくわかります。


でも、糖質必須論を主張する人はこうも言いますよね。

糖質を摂取すると脳が活性化されて元気になるし、脳内でエンドルフィンが出て活発に動ける。

食べないと、低血糖でイライラするし、精神衛生上よくない。


気が付いてくださいな。

それ、麻薬中毒と同じ症状だということに。

糖質を常に摂取することによる中毒状態ですよ、

あなたたち、それをいっしょうけんめいに礼賛してるのよ。


まあ、わかってて、利害関係から主張を取り下げないのかもだけどさあ。


国民はいつまでもおとなしく黙ってないと思うよ。


2015年9月12日 00:15

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コメント(41)

カルピンチョ先生、

何時もブログ拝読しております。

糖質制限を実践して3年目の者で、BMI32だった体重も勝手に標準値に落着いて、頗る快調です。

初めてコメントをさせて頂きますが、今回の記事も何時もの様に「我が意を得たり」と膝を叩きました。

本来、不足気味になるであろう血糖値を上げるホルモンは複数備えていて、反対に多く摂取してしまった場合(太古の時代はそのような機会は相対的に多くなかった)に下げるホルモンは1種類しか備えていない。

現代人は不必要に、そして多量に糖質を摂取した挙句、グルコーススパイクを慢性的に発生させ、少しずつ、でも確実に身体を蝕む行為を継続させている訳ですよね。

それにも拘らず「和食が無形文化遺産」とか「お米さえ食べていれば健康」とか、国や役所は相変わらずの姿勢。権力や利権を守る為に「文化・伝統」を持ち出すのは常套手段ですよね。

かつて肥満と糖質中毒の禁断症状(?!)が恒常的だった過去をどうやって変えて健康改善したのか、周囲に伝えようとしても、殆ど理解者は出来ません。

「ご飯や麺類食べないなんて我慢出来ない」とか「食費が上がるよ」とかとか、、、(苦笑)。

結局は自分の健康は自分でしか分からないし、自分に合った管理方法を自己学習し実践して行くしかないのですよね。

ダラダラと駄文、失礼致しました。

糖質は大事な栄養素だからこそ、食べる必要はないのですについて誤字?修正のお願い。
糖質制限に対する反論や誹謗中傷に対して、ひとこと言ってやりたいと思っていたところにタイムリーな記事を発見しました。
もしかしたら、以下は変換間違いではないかと思いコメントにてお知らせいたします。


ビタミンCに変わる→ビタミンCに代わる
ホルモン酸性→ホルモン産生

先生こんにちは(^-^)。大事な栄養素は身体の中で作られるって、キモですよねー!糖新生できるから、わざわざ糖質を食べなくてもいーじゃーん!って分かってると、大事な付き合い以外は取らなくてすみますから。簡単な事なのに、糖質に囚われていると、それが出来ないって悩ましい?ですよね。単純で簡単な事なのになぁ(゜_゜)

いつも、楽しみに拝読しています。
お忙しかったのだと思いますが、一か月記事の更新がなかったので、心配していました。
ですが、いきなりの勢いのある記事でうれしかったです(pq*´∀゚)

私は今年から糖質制限はじめたんですけど、出会えてよかったと思うと同時に、もっと早く知っていたら…と思えたりします。江部先生のブログなんか拝見するともう2000年初頭にはちゃんと糖質制限食は確立しているのですね。
10年前に知っていればそもそも糖尿発症しなかったんじゃないかと思ったりして。
でも病院に通院して主治医に忠実なばかりに、食事で高血糖、SU剤で低血糖を繰り返し起こしながら通院している患者さんたちが今もたくさんいることをおもえば、取り返しのつかなくなる前でよかったといえるのでしょうか。

信念もって炭水化物60%食べているお医者さんは好きにしたらいいですが、指導されている素直な患者さんを思うと気の毒です。私は糖質制限に出会う前にカロリー制限で筋肉まで痩せてA1cはかえって上がってしまいました。
糖尿病歴の長い友人はすでに炭水化物中毒で自己管理不良の烙印を押され、さらに薬が増えています。
まさに麻薬中毒。
やはりこの国で力を持っているのは砂糖業界と製薬業界なのだと思わずにいられません・・・。
・・・・あ、ちょっと感化されて過激になりました。
お許しください。


「ご指摘の誤変換は誤解を招きますね、訂正します。」
JOJIです。早速のご対応ありがとうございます。
そうなんです。酸性(産生)はすぐに分かったのですが、ビタミンCに変わる(代わる)はえっ!何がビタミンCに変わるの?と何度も読み直しました。

75歳のおばあちゃんですが失礼致します。
7月8日にA1c8,1で糖尿病を告げられ愕然としました。しばしオロオロしているところに先生のブログに巡り合う事ができました。即、糖質制限食を実行、遂に11月2日にはA1c5,5になりました。医師も考え込んでいたようですが質問はありませんでした(笑 当然体重は7キロ減で膝の違和感もなくなりました。鬱の症状も消えて、PCゲームで若い人達と遊んでいます。
人生は人との出会いです。カルピンチョ先生との出会いに焼酎で乾杯です。

本当に有り難うございました。

かるぴんちょ先生、はじめてメールします。

学生の頃でしょうか、論文で「タンパク節約効果」ということを読んだことがあるように記憶しています。タンパク質だけを食べても、同化できず、同化するためには適切な非タンパクカロリーが必要であるというものだったと思います。

少し調べますと、食事ができず点滴だけで乗り切る場合でも、アミノ酸だけでなく、必ずブドウ糖や脂肪を一緒に点滴していて、非タンパクカロリーと窒素量の割合が重要なのですね。

脂肪の点滴もあるようですが、メインはブドウ糖が使われていると知りました。

先生にお聞きしたいことは、
1)糖質制限の場合、肉や魚からタンパク質を摂ることに加え、脂肪からカロリーを摂ることを意識することは重要でしょうか?
2)アミノ酸と脂肪だけの点滴も可能なのでしょうか?脂肪を点滴するのは、食べ物から摂る場合と違って、あまりにも非生理的な感じもします。

先生のコメントをいただければ幸いです。また、先生のブログの更新を楽しみにしています。

先生、コメントありがとうございます。

点滴の場合は、食べることができない患者さんに行うものであるので、適切量のブドウ糖が重要であることがわかりました。
点滴では、水分、電解質、アミノ酸、ブドウ糖、脂肪、ビタミン、微量元素を患者の状態に応じて考えるのですね。ブドウ糖が多すぎると問題になることがあり、脂肪と組み合わせれことも重要とわかりました。

私は糖質制限をはじめて、まだ1年にもなりませんが、これからもバランスを考えて継続したいと思います。

ありがとうございました。

かるぴんちょ先生 

小生62歳、主食抜きの低糖類食を2011年中頃から実行しています。
1年もしないうちに、体重67キロ→55キロとなり、周りから痩せすぎと言われてしまいました。
で、最近は昼だけ十六穀米をお握り半個ほど食べています。
現在、体重57キロ 体脂肪18%~20% BMI18~20 腹囲80㎝弱でズボンはどれもブカブカ(タニタ体重計の示す体年齢は43歳で実年齢より20も少ない)
空腹時血糖100未満 同βヒドロキシ酪酸0.5~1.5mmol/L(いずれも簡易検査器による)
で、そこそこ脂肪燃焼体質にはなっているようです。
糖尿病でもないのに「低糖類食」を実行し続けているのは、生きていれば20年後の「健やかな老い」を期待してのことです。

さて、
> ケトン体がいくら代替してくれるといっても、ケトン体が脳をサポートできるのは目いっぱい頑張って30%程度だと言われます。

とありますが、福田一典先生は近著で「絶食時にはケトン体が脳のエネルギーの60%を担っている」と記しておられます。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4800308895/ref=oh_aui_detailpage_o05_s00?ie=UTF8&psc=1

また、直近のブログでは、「アストロサイトの脂肪酸代謝→乳酸産生→神経細胞の取込み」、結果として「脂肪酸が脳のエネルギーの20%を占めている」とも書かれています。
http://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic/e/7634bfe66659ff3a39447037734fa346

かるぴんちょ先生の「ケトン体の脳のエネルギー寄与率30%限界説」の出所を教えて頂けませんでしょうか。

お忙しい中、早速のお返事ありがとうございます。

仰せの通り、福田先生のブログ記事および著書では、該当情報の出典は明記されておりません。

「アストロサイトは脂肪酸を取込んで代謝できるので、脂肪酸が脳のエネルギーの20%を占めている」の部分は、『脳とグリア細胞』(2010)に拠ったと思われるのですが・・・・

同先生サイトがコメントoffなので、クリニックに問い合わせをしておりますが、お返事いただけるかどうか定かではありません。
(両先生に問い合わせをしておりますので、かるぴんちょ先生に錯誤があると、思っている訳ではないことをご理解くださいますよう。)

かるぴんちょ 先生

福田先生から回答をいただきました。

・絶食時のケトン体の脳のエネルギー利用率は60%
・1970年代から教科書レベルの常識である

出典は以下
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJM197003192821209

・論文は多数あるし、最近の論文でもこの論文を引用している。

とのことでした。

ケイヒル博士については、数年前の釜池先生のブログでハーモニカドクター=松澤氏とのやりとりを見聞きした覚えがあります。
それが、下記にほぼ再録されていました(釜池先生と松澤先生のブログは閉鎖されています)。

釜池先生と「ハーモニカドクター」こと松澤健夫先生との往復メール
http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=55

福田先生の引用明記の工藤佳久氏の『脳とグリア細胞』は近日中に入手できますので、それから記載を確認してみます。

ただ、絶食中のエネルギー基質の大半がBOHBだとしても、グリセリンやアミノ酸から合成(新生)された「糖」は、神経組織に消費されないのか、ということと、そうであればカウントはどうなるのか(その新生糖の由来というか起源をどうカウントするのか、少し混乱してしいます)。

追加です。

ジョージ・ケイヒル物語②
http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=56

今はネットを去られた釜池先生の毒舌と困惑されている松澤先生の対比が印象的ではあります。

カルピンチョ先生
お久しぶりです(といっても確か2度目)、モリモトです。横から失礼いたします。

geturinさん
飢餓時、糖新生由来のグルコースをどう考えるかという問題に関してです。
オーエン・ケーヒルらのケトン体研究は、脳に入り込む動脈と出て行く静脈に直接カテーテルを入れて血液サンプルをとっています。

また水・塩・ビタミン類だけの41日間の断食です。
Brain Metabolism during Fasting 1967
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC292907/pdf/jcinvest00272-0077.pdf
Citation Classicになる画期的論文です。
よって測定されたグルコースは、初期のわずかな期間を除けば、糖新生由来のものと考えられます。ただこれは高度な肥満BMI40を超える3名が対象者。

カルピンチョ先生が貼られた
http://d.hatena.ne.jp/kuiiji_harris/20120116/1326717679で、
kuiiji_harrisさんは、飢餓時・脳のエネルギー利用に関し

>脳のエネルギーの70%ほどをまかなうようになる、と書かれています。残りの30%のうちの、20%はグルコース、10%はアミノ酸*2です。

>*2:この記述がじつはよくわからない。アミノ酸からの糖新生でできたグルコース、という認識でよいの?

と困惑を示し、ある方が最近コメントをつけられています。アミノ酸→糖新生だと。
しかし、kuiiji_harrisさんの困惑は、そうではなく、おそらくアミノ酸の記載だと思います。

細かな事に拘ると、このアミノ酸をどう評価するかによって、脳のBOHB利用割合も変わってきます。そして当の研究者たちオーエン・ケーヒルらも、その時々の論文で、このアミノ酸の扱い方が違います。
67年論文では測定誤差が大きく議論から外し、たとえばカルピンチョ先生が挙げられたオーエンの2005論文でも図2の説明で、そのような記述が見られます。

ケーヒル・オーエンの
Some Observations on Carbohydrate Metabolism in Man(1968)では
上記67年論文をふまえ、正常体重の男性6名対象8日断食のデータをとり、67年論文のデータを「平均的な人間」の数値として補正:計算の詳細は理解が届きません
                              ゚(゚´Д`゚)゚
脳エネルギー源のうちケトン体は
朝食前(12時間の空腹)で約10%がケトン体
断食8日目 :66~77%、
断食40日目:83~88%            という数値を出しています。
アミノ酸測定誤差問題には触れていません。

釜池先生と松澤先生のやり取りで出てくるケーヒル晩年の
FUELMETABOLISM IN STARVATION 2006
http://www.med.upenn.edu/timm/documents/ReviewArticleTIMM2008-9Lazar-1.pdfでは、オーエンのアミノ酸問題注付文献を挙げながらも、そのことに触れない図を出しています。ただ図の解説では、

人間の脳細胞は限りなくグルコースなしでやっていけることを、多くの研究が示唆している。しかし実験上の困難さと倫理的問題から、その極限を明らかにすることは難しい

と述べています。

何かの参考になればと思い、長々と書いてしまいました。失礼します。

書き忘れていたことなど

geturin様
その節は、助け舟など出して頂き有難う御座いました。ワタシは何とか生きています。

カルピンチョ先生
>う~ん、リッピンコットとガイトンの生理学を買って読み直してみるかな・・・。

リッピンコットって、図版クレジットなど皆無に近く?著作権問題ヤバクないのですか??
素人の感想ですが。。。

連続コメント御許しください。


嗚呼、ああ~~、単細胞ニンゲンの悲しみ。。。
ひとつ書くと、あとは忘れてしまってます(ヽ´ω`)トホホ・・。


リッピンコット、著作権問題が核心ではなく、その記述・図版の根拠・原典です。


ケトン体問題しか見ていないので全体は判断できませんが、ケトン体問題に限定して言えば、リッピンコットの生化学2008年第4版で突然、第3版までなかった奇妙な図が登場します。原典を明らかにせずに。。。

マクガバンレポート3000頁デマにせよ、人体60兆細胞説にせよ、尤もらしい数字は要注意ですね。

ネットで少しみると、リッピンコットは分かりやすい図版で定評の生化学・医学系教科書だそうで。


その図を覚えるだけで代謝の学習は半分以上が完了すると言ってもよい。非常に良い図である。章末には章のまとめが記載されており、章初めの図と合わせると随分と効率のよい学習を実現させてくれる。
http://www.gaksyu.com/kiso/rippin.html
「医学生の教科書」から


「その図を覚えるだけで」・・・
その図が怪しいのです、このケトン体問題では。
kuiiji harrisさんはそれで満足しておられるのですが。

かるぴんちょ 先生

kuiiji harris氏の「栄養学のメモと活用」のブログは、Kuiiji氏が、モリモトさんの著書『「食育」批判序説』を批評しておられてたので、その関連で見ておりました(ちょうどモリモトさんがコメントにお出ましでビックリしましたが)。

モリモトさんは、その著書でもケトン体(釜池流では短鎖脂肪酸とすべきなのでしょう)の脳での利用実態について文献調べをしておられ、その後も先のコメントにあるように、この点を細かく追いかけておられるようですね。

「60%か30%かってgeturinさんにとってどのぐらい重要な問題なんですか?」について。

山田悟先生の日経メディカルでの最近の記事(「運動前には糖質をたっぷり摂れ」は嘘だった)で、ナルホドと思ったのです。
https://medical-tribune.co.jp/rensai/2016/0322500506/
エリート級のウルトラランナー(100キロマラソンなどの一流選手)で、普段からケトン食の人と、糖質たっぷりでカーボーロードもするような人とを、運動負荷をかけて比較した研究です。

1.運動中もリカバー時も脂肪の消費に明らかな差がある
2.糖質たっぷりでカーボーロードもするような人では、エリート級のウルトラランナーのような運動量(とそのように適応した筋群)の負荷後でさえ、彼らの常食に近いエイド食後には、高血糖とそれに対応した少なくないインスリン分泌がある

既に記しましたが、小生、糖類低摂取を心がける食事で5年経過しています。で、最近簡易測定器を追加購入してBOHBを計っていますと、低糖を心がけている小生は空腹時に1mmol/Lをゆうゆう達成するのですが、それなりにご飯を食べている家人は、1~2食抜きの空腹時でさえ0.3mmmol/Lをなかなか上回らないのでした。

それで、先のエリートランナーの脂肪燃焼のパターンとも併せて、脂肪燃焼回路の発動には「馴化」があるのではないか、と思われたわけです。
それで、私の空腹時血糖90前後は、脳のエネルギー消費の寄与はどの程度あるのか、それが知りたいのでした。
(それと、福田先生が特に推奨されている「短鎖脂肪酸」=βヒドロキシ酪酸=BOHBの抗認知症効果を期待してもいるのですが・・・ 家系的に認知症リスクが高いのでは、という危惧もあるもので。)

この件とは離れるかも知れませんが、ヒトが最低必要とする血糖値はどの程度なのでしょう(労作量に依存するのは当然として)。
江部先生はご自身の絶食時に血糖30mg/dl台でも低血糖症状はなかったと書かれています、インシュリン自己注射を打っている患者で40台のことはザラで、その時は飴を口にして注射は控える、という人がいます。
食事による糖類摂取が限りなく少なくとも、糖新生によって血糖は維持されるわけでしょうが、これで維持される最低量、という意味です。江部先生流のスーパー制限でも90前後のようですが、これは糖新生によるのでしょうね。

モリモト さん

いやあビックリでした。
釜池先生がネット離脱されて以来「目標・PinPinKorori。」も覗かなくなっていました。
モリモトさんの御著も読みました(もう3年あまりにもなりました)。「福地氏の林竹二氏批判」をメモした記憶があります。おっと、かるぴんちょ先生のブログで書くようなことではありませんね、ゴメンなさい。思いがけぬ邂逅?ということで、お許しを。

恐怖のアルコール その1 (酢を昼間から飲んでいた酒豪のクラスメートの謎がようやく解けた)
http://blog.livedoor.jp/beziehungswahn/archives/28140763.html

「アルコールを飲み続けると、脳の神経細胞はアルコールの代謝産物である酢酸ばかりをエネルギー源として利用するように変化してしまう」

深酒・大酒飲みで、肴の摂取が少ない(特に糖類摂取が少ない)人は、酢酸(短鎖脂肪酸ですね)が脳のエネルギー源になる、という話です。

面白いというか興味深い話でクリップしてました。

例の福田先生は、「ケトン食サプリメント」として中鎖脂肪酸(ココナッツオイルやMCTオイル)の摂取を勧めておられますが、「酢酸」類も有りなのでしょうかね。

かるぴんちょ先生
「恐怖のアルコール」の件、知ったかぶりで大変失礼いたしました。

先生のブログのコメ欄を見直して、「不活動による相対的なエネルギー過剰状態」を強調される王城さんのブログを興味深く拝見しました。
確かに「糖毒派」と「カロリー過剰派」という「原理」に拘る人たちは居て、いわば「政治」の世界ではありますね。

ところで、ごくごく初歩的なのですが、低炭水化物、糖質制限、低糖質、このような単細胞な言説が、一面的であることで混乱している、のではないかと愚考しています。

低糖質炭水化物食、という概念がありえるか、と考えてみましたが??でした。

①食材の組成、②精製加工法、③調理法、④食べ方(加温の有無、食べ合わせ、食べる順序)などの要因が重なって、Ⅰ.食後の高血糖=糖類吸収の問題、Ⅱ.腸内細菌の活動性or短鎖脂肪酸産生能、Ⅲ.インスリン分泌のレベル、Ⅳ.エネルギー収支などが決定づけられる、と考えられますが、「糖質制限」食や「低糖質」食では、せいぜい加工法までしか定義できていない、そう思われるのです。

例えば、人参を加熱調理して温かい状態で食するのと、生を塩もみしてマリネで食する場合では、人参の糖質が「糖類化」して吸収される度合いは全く異なるはずであり、カロテノイドの摂取が役に立つと考えれば、人参は大いに適量に生に近い状態で摂取すべきであるのでは、と私は考えてそれなりに好物として食べています。
(ローカーボ教?やケトン食推奨本では、人参は×食材らしいですが。)

「不活動による相対的なエネルギー過剰状態」は、その通りであって、同時に糖類摂取容易な食事実態(文明の性でもありましょう)、を問題とすべきなのではないかと考えています。
(モリモトさんも言及されている、加熱調理の問題、容易な加温技術、これが消化吸収を容易にする食材加工技術に囲まれている我々文明人の業なのではないかと考えますが如何でしょう。)

長くなってすみません。

かるぴんちょ 先生

釈迦に説法で申し訳ありませんでした。
先生の「低糖質」を否定するなど、素人の分際で恐れ多いことです。

この先生も「低糖質食」が、しっくり、とのことで本も書かれています(整形外科医で釜池先生の大学の同級生らしい)。
http://blogs.yahoo.co.jp/tmizuo3333/9797623.html
買って読みました。
ご自身の糖尿病体験と「低糖質食」の実践の記録が、諧謔を込めて記されています(最近は、「薬あり」で「美食」にも傾いておられるようですが)。

これまた既出かも知れませんが、レジスタントスターチや腸内細菌のことが気になっています。
http://allabout.co.jp/gm/gc/407450/
http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2011-j20-2/391-396_nagano.pdf
http://ci.nii.ac.jp/els/110006978482.pdf?id=ART0008888191&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1459235101&cp=

こんなのもありました。
https://medley.life/news/item/56d6901b2389037d008b789f

糖質食材でも、(加工や調理や食べ方で)難消化性にして糖類吸収を少なく抑える、という食べ方などもアリ、というようなことを、考え、実行し、言いたかった訳です。

それと、これも既出かも知れませんが、江戸時代の農民の食事の資料をみると、糖質食材ばかりですが、加工精製度が低いこと、食事時には「冷や飯」的なこと(保温やレンジ加温はつい最近の習慣)、そして当然ですが労作量が大きいこと、などで、高血糖になる余地は無かったのでしょうね。
http://homepage2.nifty.com/history-nanokaichiba/edosyoku1.html

モリモトさんとのやり取りでも話題なったことですが、米、砂糖の消費量は減っている(パンは増えている)のに、糖尿病(予備軍含め)が増えていのは、「液糖・異性化糖」の製造消費の増大(特に加工食品・外食食材で消費)が米砂糖の消費量減を埋める以上の糖尿増加要因になっているのではないか、どうなのでしょう。

人様のブログで長々と書き連ねて相済みませんでした。今後は控えますね。

素人がこういう話題に口を挟むのは場違いだと思いますが、

geturinさんのコメント
>例の福田先生は、「ケトン食サプリメント」として中鎖脂肪酸(ココナッツオイルやMCTオイル)の摂取を勧めておられますが、「酢酸」類も有りなのでしょうかね。

について一言。

 中鎖脂肪酸からケトン体が作られ、脳に栄養的に効果がある(認知症の改善など)のに対して、酢酸が直接脳のエネルギーに使われるのが、脳に良いことなのかどうか、とても興味があります。

 http://healthinasecond.com/in-ketosis-vs-keto-adapted/

 上記に、アルコールが入ると、ケトン産生は一時的にストップすると書かれているので、認知症予防のためなら、アルコールは控えめが良いですよね?


 見当はずれなコメントならお許しください。

 早速に見ていただいてありがとうございます。

 アルコールはエンプティーカロリーと言われますが、ケトーシス下ではカロリーになるのかな、というのもとても気になりました。

 先生の非科学的インプレッションの加齢感ですが、お疲れの面も大いにあると思います。先生の人間味溢れるコメントには多くのファンがいます。早く今のお疲れの環境が改善されることを願っています。そしてくれぐれもご自愛くださいませ。

 

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そういうところでいちいち、しかし、例外はあります、とか言って全ての人に配慮した注釈を付けると、読む側もメッセージがなんなのかわからなくなります。

したがって、読まれた方の立場次第では、その記事では自分の存在を無視されているように感じる、配慮が足りないと感じられる記載内容があり得ます。
その場合、その記事はほかの人に向けられた記事であると、スルーしていただけたらありがたいです。

よろしくお願いします。

ぽっちゃりも糖質も菊芋におまかせ ↑宣伝ヽ(´▽`)/
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